生理前になると痛くなるあなたへ――体質によって違う不調のサイン
- 綾子 角田
- 5月10日
- 読了時間: 3分
「生理前になると、決まってどこかが痛くなる」
——頭が痛い、下腹部が張る、肩が重い、腰がギシギシする。
そんなふうに“痛み”として現れる不調に、毎月悩まされている方は多いです。
当院の経絡治療(鍼灸治療)では、こうした症状をただのホルモン変化とせず、
体の中で“熱”や“冷え”、または“ストレス”が偏っているサインと捉えます。
今日は、生理前の痛みを「熱型・冷え型・ストレス型」の3つに分けてご紹介します。

♦︎ 熱型タイプ:頭痛・顔の火照り・下腹部の痛み
高温期が長くなりやすい
のぼせや目の疲れ、胸の張りもよくある
肩や頭など、熱がこもりやすい部位に痛みが出る
生理痛が強い、固形物が混ざることがある、など
→ 陰虚による虚熱や、熱の偏りが背景にある状態です。
施術では、熱がたまりやすい場所の流れを整え、体に静けさを取り戻すように整えていきます。
♦︎ 冷え型タイプ:鈍い腰痛・足腰のだるさ・重だるい痛み
無排卵に多めのタイプ
温めると楽になる/動くと少し軽くなる
血(ち)ではなく、血(けつ)が足りていない
※「ち」と「けつ」は同じ漢字ですが、西洋医学と東洋医学では性質が異なります。
→ これは、腎の弱りや陽虚による巡りの停滞が背景にあることが多いです。
当院の経絡治療(鍼灸治療)では、体の深部から温めるような施術で、冷えを動かしていきます。
♦︎ ストレス型タイプ:肩こり・背中の痛み・偏頭痛・胸の張り
イライラ、息苦しさ、感情の起伏とセットになりやすい
痛みが出たり引いたりする、決まった場所に張りを感じる
お腹にドキドキ脈拍を感じることもある
PMSに多いタイプ
→ このタイプは、ストレスが発散できずに自分でも苦しいような状態。
当院の経絡治療(鍼灸治療)では、体の緊張をときほぐし、心も穏やかに過ごせるように整えていきます。
女性ホルモンと自律神経は、同じ“脳の場所”でつながっている
生理前に心と体が一緒に不安定になるのは、実は自然なことです。
なぜなら、女性ホルモンも自律神経も、脳の“視床下部”という同じ場所でコントロールされているから。
ホルモンのリズム(エストロゲン・プロゲステロン)
自律神経のバランス(交感・副交感)
これらはストレス・睡眠・生活リズムなどに影響を受けやすく、
ひとたび崩れると「イライラするのに冷える」「眠れないのにだるい」といった状態に。
このように3つのタイプに分類して、体の熱のバランスを整えていきます。
そして、症状が出ている場所に施術をして、症状を緩和させます。
施術が終わるころには精神的にも少し落ち着いた状況になってきているはずです。
【まとめ】
生理前の不調は「ホルモンのせい」と片付けられがちですが、
実際には、体質・ストレス・生活リズムの積み重ねが、“痛み”というかたちで現れているのかもしれません。
当院の経絡治療(鍼灸治療)は、体の中にある偏りにやさしく働きかけ、
「毎月つらい」を少しずつ「この時期も穏やかに過ごせる」へ変えていく施術です。
まずは、自分のタイプに気づくことから始めてみませんか。
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