自律神経失調症の乱れからくる頭痛。その原因と対策をお話しします
- 綾子 角田
- 4月22日
- 読了時間: 4分
更新日:4月23日
「毎日のように頭痛が続いてつらいけど、病院では異常なしと言われた」
「天気が悪くなると頭が重くなる」
「頭痛と一緒に、肩こりやめまいも感じる」
こうしたお悩みを抱える方は、実は少なくありません。
鍼灸治療を受ける多くの方が、こういった不調を訴えられます。
そして、その原因の一つとして考えられるのが自律神経の乱れです。
私も気圧の変化が起きる時に頭痛が起こりやすく、自律神経の影響をよく感じます。
低気圧のときに頭痛が〜、と聞きますが私は高気圧のときにも頭痛が出てくることがあります。本当に辛いですよね…
今年の春は気圧の変化が凄まじく、頭痛のみならず結構ダメージがありました。
自律神経とは?
自律神経は、私たちが意識しなくても体を調整してくれている神経です。
大きく分けて、日中や活動時に働く「交感神経」とリラックス時に働く「副交感神経」があります。
この2つのバランスが取れていると、体も心も快調に働きますが、ストレス・睡眠不足・不規則な生活などで簡単に崩れてしまいます。
自律神経失調症による頭痛の特徴
自律神経が乱れている時に起きる頭痛には、次のような特徴があります。
朝から頭が重だるい
気圧や天候に左右されやすい
肩こり・首こりがひどい
めまい、耳鳴り、イライラ、不安感もある
こうした症状は、病院の検査では「異常なし」と言われることが大きく、辛さを理解されにくいのも特徴です。

なぜ自律神経が乱れると頭痛が起こるの?
自律神経は、血管の収縮や拡張、筋肉の緊張にも関係しています。
交感神経が過剰に働くと、血管が収縮したままになり、脳への血流が不足して頭痛が起こることもあります。
また、常に体が緊張状態にあると、肩や首の筋肉が硬くなり、周辺の神経を圧迫して痛みの原因になります。
鍼灸によるアプローチ
鍼灸治療では、自律神経のバランスを整える「経絡治療」を通じて、全身の巡りをよくすることができます。
ストレスが多く体に影響を及ぼしている場合は、交感神経の暴走を抑えます。
脈を見ると、肝のところに緊脈が触れます。
そして自律神経のバランスが取れるように、交感神経がたかぶっているときに現れる治療ポイントに鍼を刺していきます。
または、てい鍼を使って硬いところを取っていきます。
そして、こめかみや頭の横に痛みが出る時には、よく触ると痛いところに線があります。
肩こりや首こりなどで頭痛が出る場合は、肩や首の硬さとともに、後頭部の頭痛が現れているところにも鍼を刺していきます。
ご自宅でできるセルフケア
深呼吸や瞑想:1日5分でもOK。息を「吐く」ことを意識します。副交感神経が優位になりやすいです。
首・肩のストレッチ:寝る前や起きた直後にゆっくり動かしてみましょう。頭の横が痛いあ場合は、体の横を伸ばすと胆経が柔らかくなるので頭痛の緩和が期待できます。
胆経は足から頭まで流れている経絡なので、体を横に倒して脚のほうまで伸びを感じるとなお良いと思います。
スマホやPCの見過ぎに注意:寝る1時間前はできるだけ避けて、体と目を休めましょう。この辺はなかなか意識しないとついつい見てしまいますね。
経穴であれば足臨泣(あしりんきゅう)が押しやすくておすすめです。
円皮鍼がなければ、テープに生米を貼って刺激していてもいいと思います!

日々の中で、少しでも楽になれるように
自律神経の乱れによる頭痛は、見た目ではわかりにくく、まわりからも理解されにくいものです。
でも、体の声に耳を傾け、丁寧に整えてあげることで、少しずつ変化は訪れます。
ストレスが原因で交感神経がたかぶってしまうので、ストレスの原因は何なのか、どうしたら良いのか考えて対処していくことも大切ですね。
頭痛が起こりやすい方は、気遣いをしすぎて、感情を抑えてしまうと(特に怒りの感情)交感神経はたかぶり、頭痛が増えるばかりです。
適度に感情を発散させて、鈍感力を養い、自分を大切にしてみてくださいね。
鍼灸治療をしているとよく聞くお声が
「我慢していた頭痛が、いつも間にか起きなくなった!」
「痛み止めをよく飲んでいたのに飲まなくなった!」
というお言葉です。
そんな変化を、鍼灸を通じてサポートできたらと思っています。
一人で抱え込まず、ぜひお気軽にご相談くださいね。
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