自律神経失調症で起こる?パニック発作、慢性疲労症候群
- 綾子 角田
- 4月25日
- 読了時間: 4分
パニック・不安・不眠に悩む方へ
近年、明確な病名がつかないまま、強い不調を感じる方が増えています。
疲れやすい
眠れない
パニックに近い症状がでる
集中できない
ずっと緊張している感じがある
こうした症状、実は自律神経の乱れが深く関係しているケースが少なくありません。
また、パニック発作や、慢性疲労症候群などの辛い症状も自律神経が関係していると言われます。
鍼灸師として見てきた、「緊張型」の方たち
これまでにも次のような症状を持つ方を見てきました。
例えば、
発作時には脈拍が110〜120に上がる
安静時でも80くらいと高め
眠れない、落ち着かない
噛み締めが強く緊張している
光が眩しい、音に過敏になっている など
これらは、慢性的に交感神経優位の状態になっているときに現れてきます。
このときに不安感が強くなってしまうとパニック発作が強く出てより不安に…というループになってしまいます。
慢性疲労症候群は、真面目で頑張る人が多い様子です。
そしてコロナの後遺症としても、最近トピックになっている疾患です。
鍼灸治療でできること
これらは交感神経と副交感神経の振れ幅が大きく、ちょっとしたことでいずれかのスイッチが強く入ってしまい、一年中調子が悪くなってしまいます。
症状には交感神経優位で見られる症状と、副交感神経優位で見られる症状両方が強くみられます。
鍼灸治療ではその2つのバランスが取れるようにしていきます。
そして、この状態は背中のお灸をしっかりやります。
透熱灸といって、熱さをしっかり感じるまで施灸します。

交感神経が活発=眠れない、ドキドキする、疲れる、を抑える
副交感神経が活発=とにかくだるい、ぼーっとする、を取る
ずっと睡眠不足のようなだるさで、何をやってもなかなか回復しません。
ここまでの症状に行くまでは、あまりないことなので、周りの人からの理解を得られることが少なく、孤立しがちです。
医療機関にかかってもそう感じるかもしれません。
そしてその理解を得られないことで、先行きの見えない不安な気持ちがより自分を責めてしまい、症状の悪化・こう着状態となってしまいます。
鍼灸治療では、だるい状態をとっていってよい睡眠がとれることをまずは目指します。
質の悪い睡眠が、今日は少し眠れたかも、という状態へ。
それが眠れた、今日は元気になったかも。
今日は座っている時間が増えたかも。
食欲が少しでたかも、美味しい感じがするかも。
なんか寝られたかも。起きられたかも。
そんな少しずつ、だるさから抜け出して行く感じです。
道のりがすごく長く感じるかもしれません。
でも、そうやって少しづつの変化を大切にしていきましょう。

まずは始めてみましょう!
きっと、長い時間をかけて、気づかずにこの状態になっていったと思います。
“何か”というよりは“様々なこと”が重なっていったのかもしれません。
鍼灸治療を続けるかすごく悩むかもしれませんが、薄皮を剥ぐように、少しづつ変わっていきます。また、治療が良かったと感じることもあれば、あんまり変わっていないのではと悩むこともあるかもしれません。
そんな時は、そう感じているとお話しください。
この状態の方は、鍼灸治療だけではなく、きちんと病院とかかりながら回復を目指していくことがいいと思います。
パニック発作が出る方は、頓服を持っておく
心が不安な場合は、カウンセリングを受ける
東洋医学は体の症状だけではなくて、心にも影響を及ぼします。
五情というものがあり
怒・喜・思・憂・恐
がそれぞれの影響しあい、バランスをとっています。
きっと、今の心情は“喜”以外の感情が強いと思います。
それが鍼灸治療を続けていくと、これらの感情も強く現れる状態もなだらかに、鈍感になっていきます。
長い道のりかもしれませんが、きっと「良くなっている!」と思える日がやってきます。
あなたのペースで大丈夫です。
今感じていることを大切にしながら、一歩ずつ整えていきましょう。
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