日常の中で、こんなことを感じることはありませんか? - 緊張すると胃がギュッとする - 朝だけ胃が気持ち悪い - お腹が張って食べられない - 呼吸が浅い感じがする - ずっとお腹に力が入っている - 病院では異常がないと言われた - 胃薬を飲んでも繰り返す 誰かに話しても、 「よくあるよね」 「私も同じだから大丈夫だよ」 と言われてしまい、 「気にしすぎなのかな」 「我慢するしかないのかな」 と、不安になる方も少なくありません。 実際には、こうした症状を抱えながらも、診断名がつかず、なんとかやり過ごしている方はとても多いように感じます。 ## 「自律神経失調症」という言葉を整理する 自律神経とは、私たちが意識しなくても働いている神経で、 - 内臓の働き - 呼吸 - 体温 - 睡眠 などをコントロールしています。 この自律神経は、 - 交感神経 - 副交感神経 のバランスで成り立っています。 自律神経を説明する時には、 交感神経=アクセル 副交感神経=ブレーキ のように例えられることがあります。 本来はこの2つが状況に応じて切り替わりながら働いています。 しかし、 - 常に気を張っている - 緊張状態が続いている - 呼吸が浅い - 首肩に力が入り続ける といった状態が続くと、アクセルを踏み続けているような状態になります。 すると、本来“休息モード”で働きやすい胃腸はうまく休めなくなり、胃の不快感や便通異常などが起こりやすくなります。 一般的に「自律神経失調症」と呼ばれているものは、こうした神経の切り替えがうまくいかなくなり、様々な不調が起きている状態を指していることが多いです。 ただし、「自律神経失調症」は医学的な正式病名ではありません。 実際には、 - 機能性ディスペプシア - IBS(過敏性腸症候群) - 慢性的な胃炎症状 - 緊張による胃腸症状 など、様々な形で症状が現れています。 病院で検査をしても、 「特に異常はありません」 と言われることもあります。 しかし、“異常がない”ということは、“何も起きていない”という意味ではありません。 ## なぜ胃腸に症状が出るのでしょうか ### 胃腸は“休息モード”で働く 胃腸は、 - リラックスしている時 - 安心している時 など、副交感神経が働いている時に動きやすい器官です。 逆に、 - 緊張 - ストレス - 不安 - 呼吸の浅さ - 常に気を張っている状態 などが続くと、体は休みにくい状態になります。 すると、 - 食べても消化できない - 胃が張る - 下痢 - 便秘 - ちょっとした刺激で不調が出る など、胃腸が不安定になりやすくなります。 特に、 - 真面目な方 - 繊細な方 - 頑張り続ける癖がある方 - 気を張り続けることが多い方 では、「休もうとしているのに休めない」状態になっていることがあります。 横になっていても、 - 呼吸が浅い - 首肩に力が入っている - お腹が張っている という方も少なくありません。 こうした状態が続くことで、胃腸にも負担が集中してしまうことがあります。 ## 実際には“お腹だけ”の問題ではないことも多い 当院では、胃腸症状のある方に対して、 - 冷えが強いのか - 熱がこもっているのか - 交感神経の緊張が強いのか などを脈診で確認していきます。 その後、腹診を行います。 実際にお腹を触っていくと、 - 腹部の緊張 - 胃の周囲のドキドキした拍動 - 胃の周辺の硬結 - 腸の張り - 肋骨下の突っ張り - みぞおち周囲の圧痛 - 背中や腰の硬結 などが見られることがあります。 これらは通常、強く感じるものではありません。 胃腸症状が続いている方では、お腹やその周囲が常に緊張しているような状態になっていることがあります。 また、お腹を触ると、 「指が入っていかない」 ような緊張が続いている方もいます。 普段、自分のお腹を触る機会は少ないため分かりにくいですが、本来はお腹にそっと手を当てると、柔らかく沈み込むような感覚があります。 押した時に、 - 痛み - 違和感 - 強い張り がある場合は、緊張が続いている可能性があります。 さらに、緊張は胃腸だけに現れるわけではありません。 実際には、 - 呼吸の浅さ - 前胸部の緊張 - 首の前側 - 後頭部 - 側頭部 などにも緊張が現れていることがあります。 そのため当院では、胃腸だけではなく、全身の緊張状態も含めて確認しています。 ## 腹部の緊張は、体の状態を反映していることがあります 実際の施術では、 - 腹部の硬さ - 熱感 - 張り方 なども確認しています。 ## 自律神経と胃腸症状のまとめ 胃腸症状では、胃薬だけでは改善しきれないこともあります。 実際には、 - 呼吸 - 緊張状態 - 首肩の力み - 「休めなくなっている体」 などが関係していることも少なくありません。 こうした状態は検査では見えにくいこともあります。 しかし、その不快感や辛さは、決して“気のせい”ではありません。 異常なしと言われても症状が改善しない場合は、胃腸だけではなく、全身の状態から体を見直していくことが大切だと考えています。