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なぜ鍼灸では“お腹”を見るの?腹診でわかる、体の声


「鍼灸って、ツボに鍼を刺すだけじゃないんですか?」

そう聞かれることがよくあります。

実は、私たち鍼灸師は「お腹=腹診(ふくしん)」をとても大事にしています。


なぜお腹を診るのか?どうやって体の状態がわかるのか?

今日は、経絡治療ならではの“お腹から診る東洋医学の視点”をやさしくお伝えします。



昔は診断治療を腹診で行っていました。
昔は診断治療を腹診で行っていました。



◆お腹は「今のあなた」が出る場所


お腹って、筋肉も脂肪もあるし、ただの内臓の集まりに思えますよね。

でもお腹は様々な症状が出てくる場所だと考えます。


たとえば:


  • 胃の上あたりが固い →胃の膨満:胃痛、胃潰瘍

  • おへその上あたりがドクドク拍動している→ストレス

  • 生理が重たい人に見られることがある膨らみ

  • 婦人科系の不調がある時に生じている突っ張り



こうした情報を、「押してみた感触」「反応」で探っていきます。




◆ 腹診は“今”を映すセンサー



脈診が「体質の地図」だとしたら、腹診は「今の気象情報」。

たとえば、昨日と今日でお腹の反応が違うこともあります。


それだけ、お腹には“その人の状態”が素直に出てくるのです。

ストレスで胃の上がパンパンになってる方、

寒さや疲れで下腹がひんやりしている方…


言葉では出てこないSOSが、お腹に出ていることはとても多いです。




◆治療前後で「お腹が変わる」


私が治療で大切にしているのは、治療前と後でお腹の感触がどう変わるかです。


  • 硬さが抜けてやわらかくなった

  • スカスカだったところに“充実感”が出た

  • 冷たかった下腹が温かくなった

  • 触って痛かったところが痛くなくなった



こうした変化は、「体が整ってきたサイン」。

見た目じゃわからなくても、身体はちゃんと応えてくれます。

それが、患者さんにとっても施術者にとっても、静かな“安心”になるんです。




【まとめ


「鍼灸でお腹を触るってなんだか不思議」

最初はそう思われるかもしれません。

でも、実はとても自然なことなんです。


あなたの体が今、何を求めているのか。

それを“言葉ではなく、触れて感じとる”方法が、腹診。


経絡治療では、症状だけでなく、“あなた全体”を見ることを大切にしています。

気になる方は、ぜひ一度、お腹から自分の体を感じてみてくださいね。



 
 
 

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