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肩関節痛に向き合う――研修で再確認した“鑑別と見極め”の大切さ


先日、日曜日に医療鍼灸協会の研修に参加してきました。

八丁堀にある、東京医療福祉専門学校で開催されました。

第1回目が雨だったのですが、第2回目の今回は清々しいお天気で気持ちが良かったです。


今回のテーマは「肩関節痛」。とても身近で、私自身もよくご相談を受ける症状です。



研修会場の東京医療福祉専門学校
会場は東京医療福祉専門学校。よく勉強会の会場になっています。



💠 肩関節痛は“ありふれているからこそ、見極めが重要”



肩関節は全方位に動く分、関与する筋肉や靭帯も多く、

一見よくある“肩こり”に見えても、背景には様々な疾患が隠れている可能性があります。


今回の講義では、石灰化腱板炎や腱板断裂など、手術適応となる疾患の鑑別や、

回旋筋腱板(棘上筋・肩甲下筋など)の詳細な診察法を改めて学びました。


私たち施術者が無理に治療を続けるよりも、

「これは整形外科を紹介した方がいい」と判断する力こそが信頼に繋がる

そんな当たり前のことを、強く実感した時間でした。




💠 鍼灸の適応を正確に見極める



当院では、鍼灸治療が適応と考えられる症状に対しては、積極的に“運動鍼”を取り入れています。

運動鍼は、可動域の改善に非常に効果的で、筋肉性の肩痛には特に有効です。


ただし、炎症があるケースでは運動鍼は行いません。

例えば、熱感・自発痛・ゼリー状硬結がある場合は、標治の瀉法や灸を用い、状態を見ながら施術していきます。





💠 流派によってアプローチはまったく違う



研修に参加して感じたのは、同じ肩関節痛でも、施術の考え方や手技が流派によって大きく異なるということ。

ただ、それぞれに共通していたのは、


「よく診ること。患部の状態を把握すること。」


やはり、どんなにすごい技術も、「ちゃんと見てから使う」が基本なのだと思います。





💠 余談:7cmの中国鍼に驚いた話



ちなみに…実技デモで中国鍼を使った場面があり、

なんと7cmの鍼をズドンと下腿に入れていて、正直ビビりました。笑


私は経絡治療をベースにしていますが、

こうして他流派のアプローチを見ておくと、

学びがあると同時に、“自分は何を大事にしているか”を考える機会にもなりました。




3インチの中国鍼を下腿に刺し、鍼管を持って長さを比較している
この管の長さの鍼が脚に刺さっています。結構驚きました。


【まとめ】



肩の痛みはよくある症状のようでいて、油断していると見逃してしまう危険もあります。

Iluminarでは、「この方の肩は、鍼灸で改善が期待できるのか?」を常に意識して施術をしています。


そして、改善が見られない時には、無理に施術を長引かせることはしません。

あなたの体にとって「今、一番いい選択肢」を一緒に考えていけたらと思っています。



 
 
 

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