呼吸器についての講義を受けてきました【医鍼連携 | 呼吸と鍼灸】
- 綾子 角田
- 1月16日
- 読了時間: 4分
医鍼連携の勉強会に参加してきました。
今回のテーマは「呼吸器系」。
「鍼灸で呼吸器?」と少し意外に感じる方もいるかもしれませんね。
今回の講義では、風邪やCOPD、気管支喘息といった疾患を中心に、
呼吸に関わる筋肉へのアプローチや、発熱時の対応について学びました。

🫁 呼吸器と「気」の関係
東洋医学では、肺は「気」をつかさどる臓とされています。
肺は呼吸を通して気を取り入れ、その気血を全身に巡らせることで、私たちの生命活動が支えられていると考えられています。
肺の働きが整っていると、呼吸は深く安定し、全身に気が満ち、声もしっかりと出るようになります。
⚕️現代医学で使われる漢方処方
現代医学の現場でも、漢方薬が用いられることがあります。
発熱時に葛根湯を処方された経験がある方もいるかもしれません。
気管支喘息では、発作を予防することや呼吸の質を改善すること、
季節の変化によって気道が過敏になる状態を整えることなどを目的とした処方が選ばれます。
COPDでは、咳や痰を減らすこと、全身状態が低下している方に栄養が行き届くようにすること、
そして「楽に息ができる」状態を目指した処方が行われているそうです。
🪡 呼吸器症状に対する鍼灸の役割
呼吸器系の症状に対して、鍼灸で期待されるのは
「呼吸筋をゆるめること」だとお話がありました。
今回講義をしてくださった先生は、呼吸と心身医学の関係にも触れ、
呼吸と精神状態の安定には深い関係があるとして、全員で深呼吸を実践しました。
私自身、横隔膜を意識した呼吸はあまり上手くできませんでしたが、
一度しっかり呼吸をすると、その後の呼吸が楽になるのを感じました。
忙しさや緊張が続くと、どうしても呼吸は浅くなりがちです。
精神的な安定のためにも、深呼吸の大切さを改めて実感しました。

🗣️ 現代鍼灸では「呼吸補助筋」に着目
呼吸に使われる筋肉は、大きく分けて二つあります。
・安静時の呼吸で使われる筋肉
(横隔膜、外肋間筋など)
・努力呼吸時に使われる呼吸補助筋
(胸鎖乳突筋、斜角筋、腹筋群など)
今回は、その中でも「斜角筋」に焦点を当てた手技を行いました。
斜角筋の周囲には、背中の筋肉を支配する神経が通っています。
そのため、この筋肉をゆるめることで背中の筋肉も緩み、呼吸がしやすくなると考えられます。
ただし、斜角筋の近くには血管や肺尖部(肺の上部)があり、
解剖学的な知識と手の感覚をすり合わせながら、慎重に刺鍼する必要があります。
💡 電気鍉鍼での刺激
今回は電気鍉鍼を使って斜角筋に刺激を与えました。
すると、肩甲骨の内側の筋肉が「ビクッ」と動き、とても興味深い反応が見られました。
(私も体験しましたが、やはり電気刺激は少し苦手でした…)
🏺 気のツボを使う中医学の視点
中医学では「気虚」という言葉があるように、
気に関係するツボが多く使われます。
肺経のツボや、胸郭・呼吸器に近いツボを中心に刺鍼していきました。
自分では特に呼吸器の不調を感じていませんでしたが、
鍼を受けた後は胸が広がり、息が吸いやすくなっていました。
担当の先生からも
「さっきより発声がいいね」
と言われ、ツボに鍼を刺すだけで変化が出ることに、改めて鍼灸の面白さを感じました。
🌊 脈診で経過をたどる経絡治療
風邪は脈診に必ず表れるため、
どこに熱があるのかを脈から感じ取ることが大切になります。
熱がある場合は、普段の「補う」刺し方だけでなく、
「瀉(しゃ)す」という、熱を抜くような手技を行います。
状態によっては、背中のツボに透熱灸を行うこともあります。
🤝 現代医療との連携の中で
昔は風邪薬がすぐに手に入らなかったため、
鍼灸で風邪の治療を行っていた時代もあったのだと思います。
現在では、高熱が出た場合にはまず医療機関を受診し、
ウイルス検査などを行った上で適切な処置を受けたほうが、
経過が良く、早く回復することも多いです。
医鍼連携の中では、時間の関係で風邪の処置が中心でしたが、
経絡治療では、寛解期のだるさや食欲不振、
喘息・咳喘息・喉の痛みなど、呼吸器系の症状にも対応しています。

今回の勉強会を通して、
鍼灸が現代医学と連携しながらできることは、まだまだたくさんあると感じました。
医師の方から鍼灸治療への期待の声を聞くことも増えており、
これからも患者さんの体を丁寧に見ながら、
鍼灸ができることをしっかり発揮していきたいと思います。




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