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本当に良くなってもらうために。90分施術に込めた思い。

更新日:5月3日


なぜ90分施術しかしないのか?


「短い時間でもサクッと受けられるコースは無いんですか」


これは、初めての方から時々いただく質問です。


でも、私の治療院には鍼灸治療は90分コースしかありません。

45分はぎっくり腰やぎっくり背中などの急性期のためのコースです。

それには、ちゃんと理由があります。




病名のつかない不調が鍼灸の得意分野


私は、経絡治療をベースに、全身の状態を見ながら鍼やお灸、てい鍼を行っています。


問診をして、脈を見て、お腹を見て、身体のに出ている症状の所見をとり身体の声を聴いて、そして確認してはじめて「今、どこがどう乱れているか」が見えてきます。


症状の裏には、その人の長年の癖や、無理を重ねた生活、心の緊張など、色んな背景が隠れています。


病名のつかない不調を抱えている人もいます。

ご本人が気づいていなくても、実は病気の前段階の状態=「未病」の状態かもしれません。

そこに向き合いおうと思うと、「はい、じゃぁ30分でサクッと!」では足りないんです。

その時間でできないわけではないのです。



治療は、身体と向き合う大切な時間


90分というのは、患者さんと私がしっかり向き合って、丁寧に体を読み取り、変化を感じながら進めていける時間です。


実際、施術の途中で脈が変わっていきます。


最初に打った鍼で内臓の動きが変わったり、置鍼時間で気血津液の巡りが良くなっていき、身体の反応が現れてくるのです。


そういった微細な変化を見逃さずに、その場で調整し、複数の症状に対応していく。

それが90分の中にある、価値だと思っています。



お灸も症状によって使い分けます
お灸も症状によって使い分けます


一つの症状だけでなく、全体をみています


たとえば、「肩こりが辛い」と来られた方でも、脈やお腹、体を触ってみると、実は消化器系の不調や睡眠の質の低下、自律神経の乱れが根っこにあることが少なくありません。


「なんとなくだるい」

「呼吸が浅い」

「気持ちが沈む」

「生理のリズムが乱れる」

そういった、病院では原因がはっきりしない不調も、東洋医学の視点ではきちんと意味があり、全体のバランスを整えていくことができます。


症状だけを追いかけるのではなく、その人の「今の全体の状態」に寄り添っていく。

だから時間が必要なのです。



「もっと短く・安くしてほしい」に応えられない理由


もし「早くて・安くて・そこそこ効く」治療を求めているなら、たぶん私の治療は合わないかもしれません。

私は、一人ひとりの身体と真剣に向き合いたいし、施術のたびに「その人の今」と対話しながら進めたい。

それには、時間も手間もかかるけれど、それが結果とし「深く整う」ことにつながっていると実感しています。



じっくり、丁寧に向き合いたいから


私は、毎回の施術を「その人にとっての特別な時間」にしたいと思っています。

ただ症状を取るのではなく、今のあなたの身体と心に寄り添いながら、丁寧に整えていく。

そのために必要な時間が、90分なんです。


少し長いと感じるかもしれません。

でもその時間の中で、深く呼吸ができるようになったり、眠れるようになったり、自分の感覚が戻ってくることがあります。


一緒に、少しずつ整えていきましょう。

その変化を、私もそばで見届けたいと思っています。





 
 
 

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